体幹筋は2種類に分類される
目次
- 体幹筋とは
- 体幹筋の2種類の分類
- ローカル筋
- グローバル筋
体幹筋とは
体幹筋とは、体幹は,身体の四肢と、頭部を除いた部位であり、体幹筋は四肢に力を伝達するための土台となる部分です。
人の体のうち、約 48%の重量を占める非常に大きな部位となります。
下図の青枠部分に存在する筋肉が、体幹筋になります。

参考リンク▼
体幹と理学療法 藤本 鎮也 吉田 一也 佐藤慎一郎 秋山 純和
体幹筋機能のエビデンスとアスレティックトレーニング 大久保 雄
体幹筋の2種類の分類
体幹筋には、ローカル筋と、グローバル筋の2種類に分けられます。
・ローカル筋
・グローバル筋
ローカル筋とは、インナーマッスルと言われる筋肉です。
筋肉の起始、もしくは停止が腰椎に直接付着しているというのが特徴です。
一方で、グローバル筋というのは、アウターマッスルといわれる筋肉です。
筋肉の起始、もしくは停止は腰椎に直接付着するわけではなく、多分節間を横断しているのが特徴です。
この2種類の筋肉が相互に作用することで、腰椎の安定性が増加して、体幹の剛性が高まります。
次の項目では、それぞれの筋肉について詳しくお伝えしていきます。
ローカル筋
ローカル筋は体幹の深部にあるインナーマッスルです。
筋肉としては次のようなものがあります。
ローカル筋一覧
・腹横筋
・内腹斜筋(胸腰筋膜付着部)
・腰方形筋の内即線維
・多裂筋
・胸最長筋の腰部
・腰腸肋筋の腰部
・横突間筋
・棘間筋
・大腰筋(股関節筋として考えられ、ローカル筋に含まれない場合がある)
ローカル筋の役割は、次の通りです。
ローカル筋の役割
・関節に適度な緊張を与えることで関節を安定させる
・1つの関節に対して作用する
・関節の動きに先行して働く
グローバル筋
グローバル筋は、体の表面にあるアウターマッスルです。
筋肉としては次のものがあります。
グローバル筋の一覧
・腹直筋
・外腹斜筋
・内腹斜筋
・腰方形筋の外側線維
・胸最長筋の胸部
・腰腸肋筋の胸部
これらのグローバル筋は、主に次の役割があります。
グローバル筋の役割
・脊椎運動時のトルクを発生し大きな力を生み出す
・運動方向をコントロールしている
・胸郭から骨盤に力を伝達する
ローカル筋とグローバル筋は協調して働いている
ローカル筋と、グローバル筋は、関節に対しての役割が異なるので、双方が協調して働く必要があります。
基本的には、関節運動に際して、ローカル筋が先行して働くことで、安定した関節運動が実現できます。
例えば、手をバンザイする動作(肩の挙上)の時、先に働くべき筋肉は、三角筋ではありません。
正しい動作では、先に収縮するのはローカル筋である腹横筋です。
肩を挙げる動作での筋活動の順序
腹横筋の収縮(ローカル筋)→腹直筋(グローバル筋)→三角筋の収縮→肩の挙上
上図の順序で動作が行えることで、関節の負担を抑えながら、力強い動きを行うことが可能となります。
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