SLRで働く筋肉とエクササイズの方法【体幹と膝関節周囲筋】

SLR(ストレートレッグライジング)運動とは、仰向けに寝た状態で片方のひざを伸ばした状態で片足を持ち上げる運動です。
楽な体勢のまま、体幹の筋肉と、太ももの筋肉をトレーニングすることができます。
安全に運動を行うことができるので、運動初心者の人や、下半身の怪我や術後のリハビリの現場でも用いられることの多い運動です。
SLRをやるべき人
SLRをやるべき人はこんな人!
- ひざの痛みを予防したい人
- 姿勢を良くしたい人
- 腰痛を予防したい人
- ランニング動作を向上させたい人
- 体幹を強くしたい人
SLRで鍛えられる筋肉
SLRを行うと、体幹や下半身の筋肉をトレーニングすることができます。
具体的には以下の筋肉を効果的に鍛えられます。
腸腰筋(ちょうようきん)、腹直筋(ふくちょくきん)、外腹斜筋(ふくしゃきん)、内腹斜筋(ないしゃきん)、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)、脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)






SLRでは片脚を挙げていく角度によって、鍛えられる筋肉の種類が増えていきます。
例えば、挙上角度が小さい(10度ほど)では太ももの前の筋肉である大腿四頭筋(だいたいしとうきん)の1つ、大腿直筋が多く活動しますが※1
角度を上げていくにつれて(30度以上)では外腹斜筋(ふくしゃきん)※2と、腸腰筋(ちょうようきん)の活動が増加していきます※3
そして、挙上角度が大きくなるに従って、腹直筋(ふくちょくきん)と、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)の1つである、
外側広筋(がいそくこうきん)と、内側広筋(ないそくこうきん)の筋活動が増加していきます※4
つまり、SLRの挙上をできるだけ高く行うほうが、ここで紹介している筋肉を、さらに効果的にトレーニングすることが可能となります。
SLRの効果
SLRの効果
- 大腿四頭筋の筋力アップ(ひざの痛みの予防)
- 脊柱後湾(背骨が通常よりも大きく後ろに曲がった状態)の改善
- 腸腰筋の強化による歩行、ランニング動作の向上
- 体幹筋の安定化(腰痛の改善、予防)
- 動作に伴うハムストリングスの柔軟性向上(腰痛の改善、予防)
※SLRの動作で、脚を挙げていくと、裏ももの筋肉であるハムストリングスが伸ばされていきます。
そのため、SLRを行った結果として、ハムストリングスの柔軟性が向上することが示唆されています。参考1
これには、ハムストリングスに対する相反抑制による柔軟性向上の効果と考えられます。参考2
SLRの実践方法
回数の目安は10~15回×2セットずつ
- ①仰向けに寝た状態で片方のひざは曲げておく
- 腰の下に手を入れておくか、丸めたタオルを入れておきましょう

- ②ひざを伸ばしたまま挙げていく
- ゆっくりとした動作で挙げていきましょう

- ③ひざを伸ばしたまま下ろしていく
- ゆっくりとした動作で、腰が反らないようにコントロールしながらおろしましょう

SLRの応用(腹直筋への負荷を高める)
SLRの動作を、腰を反らさずにできるようになってきたら、応用編もチャレンジしてみましょう!
- 応用:軸足を床から浮かせたまま行う
- 軸足を浮かせたときに腰が反ったり、体が左右に傾かないようにしましょう

軸足を浮かせた状態のSLRでは、通常の足をつけた状態に比べて
腹直筋(ふくちょくきん)が有意に活動します。※参考
SLRの注意点
SLRでは片脚を上下すると、腰が反りやすくなります。
お腹に力を入れておくことで腰が反らないように注意しましょう。
また、反対に腰を丸めすぎると腰への負担が増加する恐れがあるため、腰の下に入れた手に対して一定の圧を保ちながら行うようにしましょう。
どうしても腰が反ってしまう人は、前ももの筋肉のストレッチしておくことをオススメしています。

本記事の参考文献▼
関節 角度の 違 い に よ る 股 関節周 囲筋 の 発揮 筋力 の 変化
超音波診断装置を用いた下肢伸展挙上 保持における腹部筋群の検討 ―骨盤の肢位の違いによる検討―
下肢伸展挙上保持における体幹筋活動 ─非挙上側下肢3条件による比較─


