【クロスエデュケーション効果】片方の手足だけを鍛えると反対の手足も鍛えられる

  

いきなりですが、「クロスエデュケーション効果」をご存じでしょうか。

これは、片側の手足を鍛えるだけでも、何もしていない反対側の手足の筋肉を鍛えることができるというものです。

何もしていない手足にも、そのような変化が起こるのは不思議ですよね。

今回は、クロスエデュケーション効果について詳しくお伝えしていきます。

クロスエデュケーション効果について

クロスエデュケーションは交差教育とも言われ、これらの現象についての論文や報告の起源は、

1894年に、エドワード・ウィーランー・スクリプチャーらによって発表された研究が起源とされています。

この研究では、片方の腕で筋トレや細かい作業を行うと、何も行っていない反対側の腕でも筋力が増加し、作業の正確性が向上することが報告されました。

その後、スポーツ科学やリハビリ、神経生理学の分野で研究が進み、現在でもクロスエデュケーションを臨床現場でどのように応用するかについての最新論文が継続的に発表されています。

クロスエディケーション効果を活かすことで、例えば怪我の療養などで片側のトレーニングが困難な場合、健側の手足のみトレーニングを行うことで筋力の維持・向上や、機能の維持を行うことができるのです。

クロスエデュケーション効果とは、トレーニングを行った側と「反対側」の手足にもトレーニングの効果が得られるというものです。

【クロスエデュケーション効果のイメージ図↓】

クロスエデュケーション効果を引き出すためのポイント

クロスエデュケーション効果に関する様々な研究から、片側のみトレーニングを行えば、反対側の筋肉も一緒に鍛えられることが明らかになっています。

ここでは、クロスエデュケーション効果を最大限に引き出すためのポイントについてお伝えしていきます。

ポイントは大きく3つあります。

1.高強度で行う

2.エキセントリック収縮を意識する

3.週に3回の頻度でトレーニングを行う

順にお伝えしていきます。

【クロスエデュケーション効果を引き出すためのポイント①】:高強度で行う

負荷の設定は非常に重要な要素の1つです。十分な刺激がないとそもそも筋力、筋肥大を起こすことはできません。負荷の目安としては、最大収縮力の70〜80%以上が必要です。

回数としては8〜12回を1セットとして、3セットから5セット行いましょう。

【クロスエデュケーション効果を引き出すためのポイント②】:エキセントリック収縮を意識する

筋トレの効果を高めるためには、エキセントリック収縮を意識したトレーニングが有効です。

筋肉の動きには、縮むことで筋力を発揮する局面(コンセントリック)と

伸張しながら筋力を発揮する局面(エキセントリック)が存在します。

エキセントリック局面では、コンセントリック局面の1.2~1.5倍もの力を発揮することができるため、より強度の高い負荷を筋肉に与えることが可能となるため、効率よく筋肉を成長させることができます。

これは、クロスエデュケーション効果を狙う時も同様です。

まず、クロスエデュケーション効果が発生するのは左右の手足をつなぐ神経系による影響です。

一方、こちらの研究で示されるように、エキセントリック収縮を意識したトレーニングは、神経系の活動を高めることが明らかになっています。

そのため、クロスエデュケーション効果を高める為にはエキセントリック収縮を用いたトレーニングを行った方が効果が高いと言えます。

また、トレーニング効果を持続させる上でも、エキセントリック収縮を意識することが大切です。

例えばこちらの研究では、片側の上腕二頭筋に対して、コンセントリック、エキセントリック、

それぞれアプローチ方法を変えて実験を行ったところ、興味深い結果がでました。

それぞれのグループに対して5週間のトレーニング期間を終えたあと、5週間のデイトレーニング(休止期間)を設けて観察したところ、コンセントリック収縮を行ったグループはトレーニングを中断したところ、トレーニング前の状態に戻ってしまいましたが、

エキセントリック収縮を意識したグループでは、トレーニングを中断した後も筋力を維持することができていました。

せっかく鍛えた筋肉ですから、効果が長期にわたって維持できる方が良いですね。

【クロスエデュケーション効果を引き出すためのポイント③】:週2~3回の頻度でトレーニングを行う

週あたりのトレーニングによる刺激量と、筋力・筋肥大の向上には相関関係があります。

週に1回よりは週に2回以上のほうが効果があります。※参考

また、筋肉は疲労を回復させることで成長しますので、トレーニングを終えたら2日程度の休息日を設けることをオススメします。

毎日連続で行うトレーニングは、オーバートレーニングのリスクを高めてしまい逆効果となる場合があるので注意しましょう。

クロスデュケーション効果を用いたトレーニングの注意点

片側の手足のトレーニングで、反対側の手足の筋肉を成長させられると思われたと思います。

これは間違いではありませんが、補足為ておかないといけないことがあります。

それは、ある意味原則的な話なのですが、両方の手足を鍛えた方が、当然ながらトレーニング効果は高いということです。

ただ、トレーニングをして感じる方も多いと思いますが、人の体には左右差が生じやすいという特徴があります。

左右の手足の力の差が開きすぎると、パフォーマンスの低下や怪我のリスクを高める恐れがあるため、できるだけ左右差を少なくすることが大切になります。

では、左右差を是正するにはどうすれば良いかというときに、今回の話であるクロスエデュケーション効果を活かすことができるのです。

次回の記事では実際のトレーニングで、どのように活用していくと良いのかお伝えします。

まとめ

今回はクロスエデュケーション効果についてお伝えしてきました。

片側の手足だけを鍛えることで、何もしていない方の手足にも筋肉の成長や、運動スキルが向上するという、とても不思議な現象ですね。

最後までご覧頂きありがとうございました。また次回の記事でお会いしましょう。

お問い合わせフォーム

名前
ふりがな
個人情報の取扱に同意します