【筋束長(きんそくちょう)】筋束長について解説します

筋束長(きんそくちょう)とは筋線維束長(Fascicle Length)とも言われており、

筋肉が伸ばされるときに、筋線維をどこまで伸ばせるか(長くできるか)を表した指標です。

下図のようなイメージになります▼

筋束長が長いほど、筋肉がよく伸びる状態なので

柔軟性が高い状態ということになります。

筋束長は長いほうがいい

筋束長は長いほうが良いです。

筋束長が長いと、次のようなメリットがあります。

  • パワーが大きくなる(収縮速度の増加)
  • バネを利用した体の使い方がしやすくなる(筋肉の弾性や伸張反射を利用できる)
  • 肉離れを予防できる可能性が高い

このように、筋束長が長いとスポーツでの怪我を予防し、バネを利用した効率の良い身体操作が可能となります。

つまり、スポーツパフォーマンスを高める為には

この筋束長を長く保つ必要があるということになります。

筋束長は、後天的に変化させることができます。

筋束長を長く変化させるためには、ストレッチを継続的に行うことです。

ストレッチの中でも、ロングキープ系のストレッチ(静的ストレッチ)が向いています。

30秒程、じっくりと時間をかけて伸ばすストレッチが筋束長の改善に有効です。※

※参考:Muscle Architecture Adaptations to Static Stretching Training: A Systematic Review with Meta-Analysis

ストレッチの詳しい話についてはコチラの記事をどうぞ▼

関連記事:柔軟性を高める為に必要なストレッチの実施時間と強度、実施頻度について解説します

筋束長は筋肉の構造によって異なる

私たちの体の柔軟性には、筋束長が深く関わっています。

筋束長は、一般的な骨格筋のイメージ図で示されるように、

筋束が筋肉全体にわたって走行しているような構造が想定されることが多いです。

下図のイメージですね▼

そして、筋肉が伸ばされたとき、「筋肉全体の伸び幅」と、

個々の「筋束の伸び幅」はおおよそ一致します。

しかし、人の筋肉はこのようなシンプルな構造ではなく、

「羽状構造」を持った筋肉の方が多いのです。

「羽状構造」とは筋線維が羽のように伸びた構造をしているため、

伸ばされた方向とは異なった向きに、筋束が伸びていきます。

通常の筋肉は、起始から停止の方向に向かって筋束が真っ直ぐつながっているので、伸ばした方向に対して真っ直ぐに伸びていきます。

しかし、羽状構造の場合、起始から停止の方向とは別の方向に向かって、筋束がつながっています。

そのため見た目上は真っ直ぐ伸ばしたつもりでも、

筋肉の内部(筋束)の方向とは異なった伸び方をしているのです。

実は、このような筋肉の構造を知っておくと、効果的なストレッチができるようになります。

筋束長を長くするには反動をつけない

筋肉の羽状構造では、

見た目の筋肉の伸びる方向と、筋束が伸びる方向が異なるという話をお伝えしました。

これには明確な理由があります。

それは、筋肉が強い衝撃に引っ張られたときに、筋肉が限界を超えて伸ばされた結果、

ダメージを受けてしまうのを防ぐためです。

そして同時に、効率よく大きな力を発揮するための重要な役割を果たしています。

この役割のことを筋肉のギアリング効果と言います。※

※参考:Coronal As Well As Sagittal Fascicle Dynamics Can Bring About a Gearing Effect in Muscle Elongation by Passive Lengthening

そのため、羽状構造をもつ筋肉は急激な関節の動きに応じて、

筋肉を怪我から守ろうと、伸びることを抑制しようとします。

つまり、羽状構造を持つ筋肉の柔軟性を高める目的であれば、

ストレッチで反動をつけたり、急な力を加えるような動きを避けないといけません。

ゆっくりと関節を動かしていき、じっくりと筋肉を伸ばすようなストレッチが必要です。

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