【エクササイズ】仙腸関節痛のタイプ別に対応するためのエクササイズを紹介します

関連記事:仙腸関節痛が疑われる場合のテスト法とタイプ診断

今回は、仙腸関節痛を改善するためのエクササイズをご紹介していきます。

仙腸関節痛はタイプ別に行うべきエクササイズが異なります。

今回は、ニューテーションタイプ、カウンターニューテーションタイプそれぞれに必要なエクササイズをご紹介していきます。

ニューテーションタイプとカウンターニューテーションタイプについて

仙腸関節痛には、大きく2種類のタイプがあります。

それは、仙骨が前傾しているか、後傾しているかの違いです。

仙骨が前傾した状態を「ニューテーション」、後傾した状態を「カウンターニューテーション」といいます。

この2つの状態は、通常であれば動作に合わせて互いの動きを行き来しており、

スムーズな関節の動きがあるので問題は起こりません。

しかし、何らかの原因で仙骨が前傾(ニューテーション)または後傾(カウンターニューテーション)の状態のままとどまってしまうと、

関節周囲にさまざまな問題が起こります。これを仙腸関節の不適合から仙腸関節痛が起こるとされています。※

※参考:仙腸関節障害の今,そしてこれから

そして、仙腸関節痛のタイプとしては、

仙骨が前傾(ニューテーション)したままロックされて

仙腸関節の動きが硬くなり骨盤の動きが硬くなった状態を、ニューテーションタイプ、

反対に、後傾(カウンターニューテーション)したままの状態で

仙腸関節がゆるんで骨盤が不安定な状態をカウンターニューテーションタイプと言います。

仙腸関節痛の2つのタイプについては、

コチラの記事でも詳しくお伝えしていますので宜しければどうぞ▼

仙腸関節痛(せんちょうかんせつつう)が起こる原因と2つのタイプ

ここからは、タイプ別に必要なエクササイズをご紹介していきます。

ニューテーションタイプのエクササイズ

ニューテーションタイプへの対処:基本的な考え方

ニューテーションタイプは、仙骨が前傾、腸骨が後方回旋した状態です。

そのため、対処するためには、仙骨を後傾、腸骨を前方回旋にもってきてあげる必要があります。

そのためには、次の2つが必要です。

①腰まわりから太もも裏側(ハムストリング)の柔軟性を高める

②体幹を鍛える

ニューテーションタイプは、仙骨が前傾して腸骨が後方回旋したときに痛みがでるタイプなので、

動作時に腸骨が後方回旋しにくい状況をつくれば良いということになります。

後方回旋してしまうのは、どの様なときかというと、背面の筋肉の硬さを骨盤の動きでカバーしようとした時です。

例えば、ふとももの裏側が硬い場合、

足をもちあげていくと腰回りがだんだんと丸まっていきます。

これは、骨盤の座骨部分から、太ももの裏側の筋肉であるハムストリングが出ているからです。

ハムストリングの柔軟性が低下していると、腸骨が後方に回旋してしまいます。

すると、仙骨は対照的に前傾方向への動きをとることになります。

これが慢性化することで、仙腸関節痛のニューテーションタイプが完成してしまうのです。

これを防ぐためには、腰まわりから太もも裏側の柔軟性を確保することが大切です。

具体的には、胸腰筋膜(きょうようきんまく)から大腿後面(ハムストリング)にかけてのラインを柔らかくすることです。

筋膜は胸腰筋膜から大腿の後面までは、筋膜でひとつながりにつながっているので、

ここを含めて伸ばすことのできるエクササイズが必要です。

それでは、実際のエクササイズをご紹介していきます。

【ニューテーションタイプのエクササイズ】:グッドモーニングエクササイズ

グッドモーニングエクササイズのやり方▼ 12回×3セット

①姿勢づくり
足を腰幅にひらいて、腰に手を当てる
背中はお尻から頭までまっすぐ保つ
②ビキニラインを引いていく
腰においた手をつぶすようにお尻を引いてお辞儀する
前ももとお腹を近づける
③裏もものストレッチを感じる
ひざを足首より前に出さないように膝を軽く曲げる。
④背筋を伸ばしたまま元の姿勢に戻る
ストレッチされた裏ももの筋肉を意識しながら元の姿勢に戻る
姿勢が丸まりやすいので注意

12回を1セットとして

3セット行いましょう。

セット間の休憩は1分以内にします。

☆ポイント

→裏ももが突っ張るまで曲げる

→背中を丸めない

→お尻を引くときに息を吸って、起き上がるときに息を吐く

【補足】

ひざを曲げて裏もものストレッチを感じた時に、姿勢を真っ直ぐ保つことで

胸腰筋膜が伸ばされるので、背面全体の柔軟性の獲得に効果的です。

また、背筋を伸ばしたまま動作を行うことによって、腰の負担を減らすだけでなく

お尻の筋肉である大殿筋(だいでんきん)とお腹のコアマッスルのひとつである多裂筋(たれつきん)も効果的に収縮できます。

動作中、下ろすときに息を吸って、起き上がるときに息を吐くことにより、

腰部を守るコルセット筋である、腹横筋(ふくおうきん)も一緒に強化することができます。

カウンターニューテーションタイプのエクササイズ

カウンターニューテーションタイプへの対処:基本的な考え方

カウンターニューテーションタイプは、仙骨が後傾、腸骨が前方回旋した状態です。

そのため、対処するためには、仙骨を前傾、腸骨を後方回旋にもってきてあげる必要があります。

そのためには、次の2つが必要です。

①股関節前面の柔軟性を高める

②体幹を鍛える

カウンターニューテーションタイプは、仙骨が後傾して腸骨が前方回旋したときに痛みがでるタイプです。動作時に腸骨が前方回旋しにくい状況をつくれば良いということになります。

後方回旋してしまうのは、どの様なときかというと、前面の筋肉の硬さをカバーしようとした時です。

例えば、ふとももの前側が硬い場合、

足を後ろへ移動していくと腰回りがだんだんと反っていきます。

これが腸骨が前方に回旋した状態です。

これを防ぐためには、股関節の前側の柔軟性を確保することが大切です。

それでは、実際のエクササイズをご紹介していきます。

スプリットスクワット

椅子などに手をおいて、脚を前後に開きます。(症状のある側を後ろにする)

踵を浮かせて身体を立てることで、股関節の前(太ももの前〜付け根あたり)が伸びていくのを感じられます。

後ろ脚の踵を挙げておかないと、

ふくらはぎの筋肉である、腓腹筋(ひふくきん)が伸びてしまい、運動がうまくおこなえません。

また、身体を立てておくことで股関節の前が伸びていきます。

スプリットスクワットエクササイズのやり方▼ 12回×3セット

①姿勢づくり
椅子などを支えにしながら脚を前後にひらく
伸ばしたい方の脚を後ろにする
②おへそを伸ばしたまま腰を下ろしていく
背筋を伸ばしておく
③股関節の前のストレッチを感じる
太ももの付け根、太ももの前のストレッチを感じる
④後ろ脚で床を押すように戻る
ストレッチされた太もも野付ね、太もも前の筋肉を意識しながら元の姿勢に戻る
姿勢が丸まらないよう注意する

12回を1セットとして

3セット行いましょう。

セット間の休憩は1分以内にします。

☆ポイント

→前もも付け根が伸びるまで曲げる(無理をせず痛気持ちいい範囲で行う)

→背中を丸めない

→腰を下ろすときに息を吸って、立ち上がるときに息を吐く

【補足】

ひざを曲げるときに、姿勢を真っ直ぐに保つことによって後ろ脚の股関節前面の筋肉である腸腰筋(ちょうようきん)や大腿直筋(だいたいちょっきん)がストレッチされます。

また、こちらも動作中の呼吸は同じです。

下ろすときに息を吸って、起き上がるときに息を吐くことにより、

腰部を守るコルセット筋である、腹横筋(ふくおうきん)も一緒に強化することができます。