【リンパ】リンパは体内の下水道!リンパの役割を解説します

リンパは、血液とは異なるもう一つの循環システムです。
リンパの働きをシンプルに表現すると、「体内の下水道」になります。
つまり、体にとっての不要な物や、老廃物が通るための道になります。
リンパのもつ3つの役割

まずはリンパの役割を詳しくみてみましょう。
リンパには大きく3つの役割があります。
- ①老廃物を運ぶ:ゴミや不要物を運ぶ
- ②濾過+免疫のサポート:ウイルスや病原菌を捕まえる
- ③余分な水分を回収する:体液バランスを保つ
【リンパの役割①】 老廃物を運ぶ:ゴミや不要物を運ぶ
リンパは細胞から出た老廃物や体内の不要な物を流しています。
細胞からは、毎日老廃物がでてきます。
老廃物は最終的に腎臓でろ過されて尿として排出されます。
体の中をきれいに保つ為には、リンパが正常に流れていることが大切です。
【リンパの役割②】 濾過+免疫のサポート:ウイルスや病原菌を捕まえる
リンパは下水道であると同時に、各所に浄水場の役割を担う「リンパ節」があります。
このリンパ節は、老廃物や不要物、ウイルスなどをフィルターのように濾過して、きれいにしてくれる部分になります。
「免疫の関所・前線基地」とも言われるため、体が病原菌やウイルスと戦う時には、免疫細胞が活性化してリンパ節が腫れることがあります。
風邪を引いたときに、リンパが腫れるのはこのような理由があります。
【リンパの役割③】 余分な水分を回収する:体液バランスを保つ
リンパは、細胞内や皮下組織にたまっている余分な水分を回収して、
むくみをスッキリさせる役割があります。
また、血管(静脈)で回収しきれない水分を吸収して、体液のバランスが一定になるように調整を行っています。
ここまでがリンパの基本的な役割になります。
次にリンパの構成についてお伝えします。
リンパの構成
リンパは、「リンパ液、リンパ管、リンパ節」の3つで構成されています。
- リンパ液:透明の液体(血漿成分)
- リンパ管:リンパ液が流れている管
- リンパ節:濾過装置(フィルター)
リンパ液:透明の液体(血漿成分)
リンパ管の中を流れている液体で、
元は血液中の水分(血漿成分)です。
血管から染み出た血漿成分が細胞と細胞のすきま(間質)に入ると間質液(かんしつえき)と名前が変わります。
間質液には細胞への栄養供給と、老廃物の回収という役割があります。
間質液がリンパ管に入ると、リンパ液と名前が変わります。
リンパ管:リンパ液が流れている管
リンパ液が流れている管のことをいいます。
リンパ管をつくっている細胞と細胞の間には小さな隙間が空いており、この隙間から、間質液(かんしつえき)が入っていきます。
また、リンパ管の中には、リンパ液の逆流を防ぐための逆流防止弁が存在しています。
これによって、リンパ液の流れは一方向性となっています。
リンパ節:濾過装置(フィルター)
リンパ管の各所にある丸い玉状の物で、この中はメッシュ状になっており、ここでゴミや老廃物を引っかけることでリンパ液を濾過してきれいにしています。
リンパはどこに存在しているか
つづいて、このリンパが体のどこにあるのか見ていきます。
リンパは体の全身に張り巡らされていますが、密集している部位もあります。
リンパ管は、静脈に寄り添う形で走行しています。
静脈は体の表層にあるため、リンパ管も体の表層に存在しています。
リンパ節は、首、鎖骨、脇の下(腋窩)、太ももの付け根(そけい部)、ひざ裏など、体の付け根や関節に集中しています。

リンパを流すとは?
リンパを流すとはどういうことでしょうか?
体の中のリンパ管の中にはリンパ液が通っており、
滞りなく流れていれば問題ありません。
リンパ液は最終的には首の付け根にある静脈角(じょうみゃくかく)に集まり、
静脈に入っていきます。
この、リンパ液を含んだ静脈は、腎臓を経て尿として体外へ排出されていきます。
しかし、リンパは構造上、流れが滞りやすい特徴を持っています。
同じ循環システムである血管と比較すると、
血管には心臓というポンプをもっているので自分で流すことができます。
一方でリンパにはポンプがないので、自力では流すことができません。
そこで、手や指で皮膚の上からさするようにリンパを刺激することで、リンパを流すことができるのです。
リンパを流す働き
リンパが滞りなく流れるためには、以下の3つの働きが必要となります。
- ①筋肉の収縮
- ②呼吸による胸郭の圧力の変化
- ③逆流防止弁のはたらき
①筋肉の収縮
リンパは血管のようなポンプ機能を持たないため、筋肉の収縮によって流されています。
そのため、よく運動をしている人はリンパの流れが良い傾向にあります。
運動を良くしている人は循環が良いため、むくみにくいというのも、筋肉の運動量とリンパの関係性からも明らかになっています。
②呼吸による胸郭の圧力の変化
横隔膜が上下に動くことで、肋骨が大きく開いたり縮んだりしていきます。
この胸郭の圧力変化によってリンパ管に刺激が与えられるので、
これによってもリンパは流されています。※
③逆流防止弁のはたらき
リンパ管には、内部に逆流防止弁があります。この弁によって、リンパが逆流することを防いでいます。
これによって、リンパの流れは一方向になっています。
リンパの流れを改善するために必要なこと
リンパの流れを改善するためには、次の4つの要素が必要です。
- ①運動
- ②マッサージ
- ③深呼吸
- ④水分補給
①運動
前述の通り、リンパは筋肉の収縮によって流されています。
デスクワークなど長時間同じ姿勢で過ごす時間が長く、運動習慣がない人はリンパの流れが滞ってしまいます。
②マッサージ
リンパは手や指で皮膚の上から流すことができます。もみほぐすのではなく、
皮膚の上から優しい力で、撫でるように行うことが大切です。
ストレッチを組み合わせると効果的です。
③深呼吸
呼吸が浅いと、リンパの流れが滞りやすくなります。
とくに、胸管という全身のリンパ液の約75%から80%が集まる最大のリンパ管は、呼吸による影響を受けやすいという特徴があります。
息を吸うと、横隔膜が下がり、胸腔内(胸の中)がマイナスの圧力(陰圧)になります。
この陰圧によって、胸管を広げ、下半身や腹部のリンパ液を上へ(胸部へ)と吸い上げるポンプの役割を果たしています。
④水分補給
リンパ液は十分な水分がないと粘性が増加し、流れが低下していきます。
十分な水分を摂取することでリンパ液が流れやすい状態にしておくことが大切です。
1日の必要水分摂取量は「体重×30~40ml/日」と言われています。
体重60kgの場合→60×30〜40=1800〜2400ml (1.8〜2.4L)
食べ物から1000ml、代謝水(栄養を分解してエネルギーを産み出す時に出る水)から300ml程度の水分を摂取できるとされているので、残りを飲み水で摂取するとよいでしょう。
リンパの流れに準じたケア方法
リンパの流れは、末端から中心(心臓)に向かって流れていきます。
そのため、リンパを流す時には、末端から中心に向かって行うことが必要です。
また、リンパ管は静脈に寄り添うように位置しているので、体の表層(皮膚のすぐ下)を通っています。
そのため、強い圧ではなくやさしい圧で行うことが大切です。
圧を強くすると、かえってリンパの流れを押しとどめてしまうことにつながってしまいます。
優しい力で行うようにしましょう。
リンパの流し方はコチラで詳しくお伝えしています▼
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リンパの滞りとゴリゴリ感の関係
ゴリゴリしている部分をさわると、リンパ節のつまり?と思われるかも知れません。
しかし、ゴリゴリがそのままリンパのつまりとは言えないものの、関連性はあります。
リンパ管〜リンパ節の滞りが起こると、周辺に余分な水分が蓄積します。
水分による蓄積は、ある程度全体的に広がるので、
見た目としてはむくんだ状態であり、
触ったときにはゴリゴリよりもムニムニしているという感じになります。
ただし、リンパが滞っているということは、リンパの流れを作っている筋肉に問題が起こっていることが考えられます。
それは、筋肉の疲労や緊張によって筋肉が血行不良に陥っている状態です。
そのため、「ゴリゴリ感」そのものの正体は、硬くなった筋肉の線維である可能性が高いです。
リンパは筋肉と関係が深いので、筋肉がゴリゴリしているということは、もれなくリンパの流れも滞っていると考えられます。
そのため、ゴリゴリ感は直接的にはリンパのつまりを触っているとは言えないものの、結果的にはリンパのつまりを表している可能性があると考えられます。
一方で、リンパ節周辺にあるゴリゴリに関しては、一概にリンパのつまりとは言い切れない部分もあります。
とくに、痛みが出たり、腫れが大きくなったり、
周辺をケアしてもまったく改善しない場合には医療機関に相談することが大切です。
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