柔軟性を高める為に必要なストレッチの実施時間と強度、実施頻度について解説します

柔軟性を高める為に、ストレッチを習慣にしようと考えている人におすすめの内容です。

柔軟性を高めるためのストレッチの基本は、

伸ばした姿勢のままキープする、静的ストレッチを行うことです。

しかし、伸ばす時間というのは、指導者や文献によって微妙に異なります。

それには、その時々の目的によって、適したストレッチの時間が異なるという理由があります。

場合によっては6秒のストレッチを数回繰り返すこともありますし、

15秒程度の比較的短時間で終えるケースもあるでしょう。

また、とにかく長く伸ばすことを正と考え、2分、4分のような長時間伸ばし続ける人もいると思います。

これらは、それぞれに目的や考え方が影響しているので、

必ずしも間違っているとは言い切れません。

しかし、あなたのストレッチの目的が、根本的な柔軟性の改善を目的とした場合はどうでしょうか。

せっかく頑張ってストレッチを続けているのに、いまいち柔軟性の改善を実感しないのであれば

今回の記事が参考になると思います。

今回の記事では、ストレッチはどれくらい伸ばせば効果があるのか?

どれくらいの強さで、どれくらいの頻度で行うなのが効果的なのか。

こういった疑問について解説します。

あなたの目的達成を果たすために必要なストレッチの情報が詰まっています。

今回の記事の情報は、2023年に発表されたこちらのメタアナリティクス(複数の独立した研究データを統合し、より信頼性の高い結論を導き出す統計手法、メタ分析ともいいます)を元にお伝えします。

参考文献:2023年に発表されたメタアナリティクス▼

Muscle Architecture Adaptations to Static Stretching Training: A Systematic Review with Meta‑Analysis 

また、柔軟性の向上というのは、一時的な可動域の向上だけではなく、もっと根本的な筋肉の構造上の変化によって、筋肉の線維レベルで柔軟な状態に変化させるためのストレッチの方法についてお伝えしていきます。

ストレッチはどれくらい伸ばせば効果があるのか

結論からお伝えしますと、静的ストレッチは次の3つの条件に沿って行うと効果があるとされています。

  • 1回(1部位)につき30秒×6セットの実施が効果的
  • ストレッチの強度は高くする(力みがでない範囲で)
  • 週に5回の実施×6週間の継続が必要

ストレッチは、30秒が目安とされています。

これは、しっかりストレッチを感じられてからカウントして30秒と考えた方がよいでしょう。

ちなみに、短時間のストレッチ(例えば15秒)は効果は限定的とされています。

運動をする前に行うウォームアップの一環として、関節可動域を高める目的であれば15秒程度でも問題ありません。

しかし、根本的な柔軟性の向上を目的とした場合には、15秒では不足しています。

これは、筋肉の構造的な変化が起こるかどうかのちがいです。

短い時間で行うストレッチは、一時的な関節の動かしやすさを実現できる一方で、

根本的な筋肉の構造的な変化を起こすのは難しいとされています。

30秒以上、じっくり伸ばすことで、筋肉の構造を変化させることができ、根本的に柔軟な筋肉へと変化させることができます。

そして、興味深いのは、柔軟性を向上させることを目的としたストレッチの実施では

1セット数では足りない可能性です。

30秒のストレッチを1セットとして、これを6セット行うことが効果的とされています。

6セット…。

なかなか多いですね。。汗

そして、伸ばす時の強さも大切です。ただ気持ちいい程度の伸びでは、柔軟性を改善するための刺激としては不十分です。

次の項目で紹介している筋束長を長くするためには、高強度のストレッチが必要です。

筋肉の柔軟性向上には筋束長の増加が鍵となる

筋束長(筋線維束の長さ)は筋線維の長さを表した指標です。

筋束長が長い=筋肉の柔軟性が高い状態ということになります。

筋束長が長いと、次のようなメリットがあります。

  • パワーが大きくなる(収縮速度の増加)
  • バネを利用した体の使い方がしやすくなる(筋肉の弾性や伸張反射を利用できる)
  • 肉離れを予防できる可能性が高い

今回紹介しているメタアナリティクスでは、

筋束長を増加させるためには、

高ボリュームのストレッチ(1部位につき30秒×6セット)と、

高強度のストレッチ(ただし痛みで力みがでない範囲)を実施することが

根本的な柔軟性の改善にとって効果が高いというのが結論となります。

そして、このようなストレッチは継続して続けることがとても重要です。

2~3日行った程度では柔軟性の改善は無理です。

今回のメタアナリティクスによれば、週に5回ペースで、6週間以上実施する必要性が述べられています。

私の個人的な経験としては、6週間あたりで実感できるものの、

どこまで可動域を高めたいかという目的によっては、6週間を過ぎてようやくスタートラインに立ったような状態だと思います。(強度が足りなかったかも?)

柔軟性向上のストレッチは、このような長時間かつ高強度で実施する必要があるので、

なかなか根気が必要です。

本気で柔軟性を高めたい人は、今回の内容を参考にしながら

ストレッチの計画を立てて実践していきましょう。

ちなみに、ストレッチの効果を高めるには

筋膜リリースによって事前に筋肉が伸びやすい下準備を行っておくと効果的です。

関連記事:【筋膜と筋肉】筋膜リリースの手順

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